食事は最後まで美味しく！

利用者にとっての楽しみの中で食事は大きなウエートを占めるのではないでしょうか？

介護職員もそのことは十分理解していると思います。

しかし、看取り期の利用者や病状の悪化の高齢者の食事になると・・・

何とかして食べてもらいたい思いと健康状態の維持の観点から、高カロリーのゼリー、ムース、ドリンクに依存しがちの状況も目につきます。

しかたないとも思えますが、毎日の食事がこれでいいのか？との思いになってしまします。

一食数口でもいいから、自分の好きなもの、口に合うものを食べてもらうほうが、その人は幸せなんじゃないだろうかとも思います。

半年前に亡くなられたYさんは102歳でしたが、それまでは食欲も旺盛で食べることが楽しみの人でした。癌と言われて1か月の命でした。黄疸と嘔気がある中、「食事ば食べなん死ぬどがいた！」と言われ、また本人のこだわりもあり、死ぬ前の日までそれまでと同じ食事を食べられました。もちろん多くの量は入りませんでしたが・・・何とか食べようとされていました。

亡くなった日も、息子さんが買ってきたハーゲンダッツを数口食べられたのを思い出します。

食事は、命の源でもありますが、人としての楽しみやこだわり、また、最後まで口から食べたいとの尊厳も含まれていることを考えなくてはなりません。